さまざまな師匠キャラから実のある言葉を頂戴する「師匠キャラの言葉」
のコーナーの更新が止まってはや1年と8か月・・・。
思えばこのコーナーは「師匠キャラ」という括りにしばられすぎていました。
人に物事を教える立場のキャラの発している実のある言葉を
吟味しようというのが主旨であるわけですから、
別に「師匠キャラ」にこだわりすぎなくてもいいわけです。
というわけで、お言葉を頂戴するキャラの範囲を「先生キャラ」に
まで広げてみました。
「師匠」って感じではぜんぜんないけど、とても教訓になる
言葉を残している先生キャラは多くいるはずです。
そういうことで、まず着目したのがジャンプ先生キャラの中でも
今なお存在感を残している「ぬ〜べ〜」こと鵺野鳴介先生から
実のあるお言葉を頂戴しようと思います!
なお、今回は記事の主旨に沿って、ぬ〜べ〜が「先生として」発言した
言葉を中心に集めております。
では、どうぞ〜
生徒と正面から向き合うまっすぐな言葉
左手の鬼の手を使って生徒たちを妖怪や霊から守る地獄先生ぬ〜べ〜。
「霊能力教師」としての印象の強いぬ〜べ〜ですが、
まずは彼の純粋な「教師」としての言葉を抜き出してみました。
人がなんと言おうと正しいと思ったことは
つらぬき通せばいい!
それでも文句言う奴には決定的な証拠をつきつけて
ギャフンと言わせてやるのさ!
体育の時間、ぬ〜べ〜クラスの生徒・まことは
「この鉄棒には河童がいるから鉄棒はやめた方がいい」と発言して、
他の生徒たちから「鉄棒ができなくて恥をかくのが嫌だからウソをついている」
とからかわれます。
しかし、ぬ〜べ〜だけはまことの発言を信じました。
実際、ぬ〜べ〜はすぐさま鉄棒を使用禁止にして、
河童について調べ始めます。
その際に、まことから「もういいよ、どうせ誰も信じてくれないし」
と言われたことに対しての返しの言葉です。
生徒を軽んじることなくまっすぐ向き合ったぬ〜べ〜らしい言葉です。
決してうわべだけで信じていると言っているわけではなく、心から
まことの発言を信じていることは、鉄棒を即刻使用禁止にしたことから
わかります。
まことはぬ〜べ〜のこの言葉に感動し、自分が正しいことを証明するために
河童をおびきよせます。
結果、河童は現われ、まことの言葉が正しかったことが証明されました。
お前はちゃんと反省する心をもっている
だから許そう
克也、人間は自分と同じ欠点のある奴といっしょにいると
たしかにホッとする、安心できる
しかし、それではキズをなめあう負け犬と同じ…
本当の仲間ってのはお互いの欠点を補いながら
成長していくものさ…
そして、お前にはそういう仲間がたくさんいる…
ぬ〜べ〜クラス一の不良・克也。
彼は良い子ちゃんが集まるぬ〜べ〜クラスの仲間たちに
どうもいまひとつなじめません。
この日も全国模試のために補習を受けるクラスの連中について行けず、
答案を盗もうとします。
その際に知りあった不良生徒と意気投合し、こういうのが本当の
「仲間」ってもんだと実感した克也でしたが、
その不良は実は幽霊であり、克也を血の部屋へと引きずりこみます。
克也はぬ〜べ〜とクラスの皆によって部屋から助け出されますが、
自分のような不良はぬ〜べ〜クラスにいる資格がないと
落ち込んだ克也に対するぬ〜べ〜の言葉です。
「お前は反省する心をもっている だから許そう」
ってシンプルですけど生徒の改心を心から信じている
ぬ〜べ〜らしい良い言葉だと思います。
そのあとの「仲間」論はぬ〜べ〜の持論でしょうか。
ぬ〜べ〜クラスの友達は仲間って感じがしないと
漠然と思っていたこのときの克也には心に響いた言葉だったでしょう。
ばかやろう!
自分のしたことをよく見てみろ!
やさしい言葉が続いたので、ここらで厳しめの言葉を入れときます。
子どもたちを怖がらせる「口裂け女」を捕まえようと
息巻く広たちに対する厳しい言葉です。
普段の面白くやさしいぬ〜べ〜からは想像もつかないような
ビンタからの一喝ということで、広も相当面食らってるのがわかります。
広たちが追い詰めた口裂け女は、低級な動物霊が人間の女の顔を
変えてしまっただけの霊であり、周囲の人間が化け物扱いを
することで噂が広まり、妖怪化した悲しい存在でした。
「妖怪」というのは絶対的な悪の存在ではない。
人の心が妖怪を創り出すのです。
ぬ〜べ〜の一喝は、そのことを子どもたちにわからせました。
生徒たちの「ありがとう」と「大好き」
これが俺の力の源なのさ
教師になればわかるぜ玉藻
ぬ〜べ〜のモチベーションリソースがよくわかる言葉です。
いたって単純!それが良し!
要は子ども大好きなんですね、ぬ〜べ〜先生は。
人間誰しも自分の好きなものに対しては大きな力を発揮できるものです。
教師の資質として一番大事なものって、「子どもを好きであること」
なんじゃないかってぬ〜べ〜先生を見てると思います。
教えるのが上手とか、そういうのは二の次なんじゃないかな。
霊能力教師としてのぬ〜べ〜
さて、ここまでぬ〜べ〜の純粋な「教師」としての
言葉を紹介してきましたが、
ここらで「霊能力教師」としてのぬ〜べ〜の教育の仕方を
ちょっと紹介してみます。
言葉を取り上げるわけではないので、ちょっと主旨から外れるかも
しれませんが、ぬ〜べ〜という教師を理解するうえで
このあたり重要となりますのでお付き合いください。
身体が弱く、常に入院を余儀なくされているあゆみちゃん。
しかし、彼女はある方法を使ってぬ〜べ〜クラスの授業を受けているのです。
その方法とは、ぬ〜べ〜直伝の「陽神の術」!
気を練り、自分とそっくりの分身を作り出すこの術を使って、
病院から出ることのできないあゆみはぬ〜べ〜クラスの授業を受けているのでした。
なんと、ぬ〜べ〜は霊能力を教育に活用しているのです!!
それも、病気で動けない子どもが安全に授業を受けられるという
画期的な解決策でした。
もちろん、あゆみに霊能力の才能があったことは大きいですが、
根気よく行ったぬ〜べ〜の訓練の賜物であったことでしょう。
他には、子どものことは「一番身近な」保護者に聞くのが一番と、
子どもたちの守護霊を呼んで懇談会を開いたりしていました。
子どもたちをおびやかす妖怪たちの存在は、同時に子どもたちへ
なんらかの反省・戒めをうながすきっかけにもなっています。
大金持ちのボンボン、秀一は物を大切にしない傾向がありましたが、
九十九神の百鬼夜行を見て考えを改めました。
生き物を大切にしない金田のもとに現れた以津魔天は、金田に
生き物の魂の重みを考えさせました。
他には、「正しいこと」として事あるごとに告げ口をしていた静が
妖怪・三尸に告げ口をされることによって、自分がとても嫌なことを
していたと気付く場面とかもありましたね。
こういった霊的なものが教育に生きているのは、
まさに「ぬ〜べ〜」という先生ならでは!
そんなぬ〜べ〜も、ガチで危険そうな霊的な遊びや噂話の類には、
頭ごなしに否定したり、あからさまにからかったりして
子どもたちが興味を持たないように気をつけていました。
(これがよく裏目に出てましたが…)
そんなぬ〜べ〜の態度を子どもたちなりにわかってきたのか、
終盤ではこんな場面も。
以上、霊能力教師としてのぬ〜べ〜でした。
悩める教師ぬ〜べ〜
さて、教師として霊能力者として華麗なる活躍をしているように
みえるぬ〜べ〜先生ですが、実は教育者として力がおよばずに
悩んだりすることも度々ありました。
しょせん俺の先生としての力なんかそんなもんか
教師ってむずかしいなあ
教育の難しさを素直に嘆くぬ〜べ〜です。
いままで、克也の盗みぐせを何度も注意してきて、
そのたびに克也は反省の色をみせていたのに、
ほとぼりが冷める頃に克也はまた盗みぐせを発揮してしまいます。
ここでのぬ〜べ〜の言葉は、
克也をクズとして見放すという発想を微塵もせずに、
自分の教育者としての能力のなさを嘆いている
というのが地味にすごいところです。
普通、ちらっとでも「あいつはだめだ」とか思ってしまいそうなものですが…
ぬ〜べ〜のこうした姿勢は克也の内面をすこしずつ変えて行き、
克也はこれ以降何度か不正を行うことはありましたが、最終的には
責任感の強い立派な少年へと成長を遂げました。
なんだか今日はお前達のことが今さらながら
よくわかったよ
教壇の上からだけじゃ本当の姿はわからないんだな…
陽神の術を使って小学生の姿になったぬ〜べ〜が
広たちと行動をともにして、教師としての立場では
わからなかった一面をみんなが持っていることに
気付いた場面での言葉です。
これはなかなかに実感を伴った深い言葉ですよ・・・。
「子どもたちの目線に立って」という耳触りのよい言葉を
よく聞きます。実際、ぬ〜べ〜もそういったことは
心がけていたと思いますが、ガチで子どもたちと
同じ目線に立った結果、教師という立場からでは
絶対にわからないこともあると悟ったわけです。
教育者としての限界も知っておかないとね。
そして、霊能力教師としての限界も・・・
助けられなかった・・・!!
教師になって俺は・・・
子どもたちの悩みをハッピーエンドのTVよろしく
解決してやるなんて・・・
甘い夢を見ていたんだ・・・
だが、だが現実は・・・
もうとても教師になんか・・・
まだ童守小に赴任してくるまえの新米教師のぬ〜べ〜です。
鬼の手もまだなく、霊能力教師としても新米のぬ〜べ〜は、
強力な悪霊に取り憑かれた恵という少女を必死に救おうとします。
結果、悪霊を払うことはできましたが、恵の肉体の
衰弱は激しく、そのまま帰らぬ人となってしまいました。
ぬ〜べ〜は霊能力教師として子どもたちの悩みを解決してやる
という甘い幻想と、今ここで起きている現実のかい離に絶望し、
思わず教師をあきらめそうになります。
しかし、死にゆく恵が遺した言葉がぬ〜べ〜を教師に
おしとどめることとなりました。
先生・・・わたしとても感謝してますよ
先生は きっといい先生になります
だってこんなに熱い情熱と
人をしあわせにできるすばらしい力を
もってるんですもの・・・
きっと これから先生は
この力でたくさんの子どもたちを助けるんですね・・・
私・・・ずっと見ていますよ
先生の活躍を
だから・・・
だから絶対先生になって・・・
この言葉を受け取り、教師としてのぬ〜べ〜は死なずにすみました。
ああ かならず先生になる・・・
そして 君のように霊のことで苦しんでいる子を
たくさんたくさん助けよう
約束するよ きっと きっと・・・
ぬ〜べ〜の背負っているものがよくわかる言葉でした。
以上、悩める教師ぬ〜べ〜でした。
地獄先生ぬ〜べ〜
この世には
目には見えない闇の住人たちがいる
奴らはときとして牙をむき
お前たちを襲ってくる
俺は
お前たち生徒を守るためなら
地獄の底からでもよみがえり
かならず・・・来る
死んでしまったぬ〜べ〜が生き返った場面での言葉です。
地獄からよみがえってきたということで、文字通りの地獄先生ぬ〜べ〜が
ここに誕生します。
もうこの場面のこの言葉は、ぬ〜べ〜という先生をもっとも顕著に
あらわしているといっても過言ではないでしょう。
すなわち、
生徒のためなら、たとえ死んでも地獄の底からよみがえる先生!
すごいぞ、ぬ〜べ〜!!
さて、つぎで最後です。
最後はやっぱりこの場面から〜
お前たちを世界で一番愛しているから
俺から卒業してほしいんだ
教え子と教師のお別れはいずれはやってきます・・・。
ぬ〜べ〜は自分を必要とする次の生徒たちのために、
九州へと転任します。
ずいぶんと強くたくましく成長した5年3組の生徒たち。
ぬ〜べ〜は、5年3組の生徒たちはもう自分がいなくても
強く生きていけるとわかっていました。
そんな生徒たちに投げた素敵な言葉です。
霊能力教師として多くの子どもに希望を与えたぬ〜べ〜。
ときに自らも生徒とともに悩みながら一緒に成長しました。
本当にありがとう、ぬ〜べ〜先生!!
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