前編からの続き
どうもこんばんわ、ジェットババアです。
細かすぎて伝わらない名場面『地獄先生ぬ〜べ〜』編の中編です。
今回の収録範囲は、打ち切りサバイバルの記事の中編に対応した範囲
となります。
では、どうぞ
妖狐キャラの人間時の姿をどうとらえるか
妖狐である玉藻は、普段は人間の姿をしています。
その人間時の姿は、「南雲明彦(なぐもあきひこ)」という
いき倒れの登山者の姿を借りているといいます。
つまりは、玉藻が作品内でよく見せている姿は、実は玉藻本人の
外見ではなく、まったく別人の外見なのです。
戦闘があったときなどにたまに見せる、狐の姿が玉藻の本来の姿なわけです。
読者としては、「この見た目」「この言動」と一致して初めて「玉藻」という
キャラを認識しているわけですが、「人間時の玉藻の外見はあくまで借り物」
という点を意識すると、玉藻というキャラをどうとらえたら良いか
混乱してしまいます。
他作品の妖狐キャラを見てみても、
南野秀一に化けている『幽遊白書』の「蔵馬」や、
山吹乙女の姿をしている『ぬらりひょんの孫』の「羽衣狐」など
妖狐キャラはすべからく借り物の人間バージョンの姿を持っているのです。
必然的に作品内でよく目にする人間バージョンが借り物の
見た目であるという点は違和感がありますが、
これは人間に化ける妖狐キャラの宿命と割り切って、
素直に借り物の人間の姿も、本来の狐の姿もすべて含めて
そのキャラなんだということでとらえていただければ良いかと思います。
ぬ〜べ〜のまゆげがゲジマユ化したのはいつ?
ぬ〜べ〜といえば、ゲジゲジのまゆげが見た目の特徴としてありますが、
実は過去回想において、小・中学生時代のぬ〜べ〜は普通のまゆげなのです。
ごらんのとおり!
では、どのタイミングでぬ〜べ〜のまゆげがゲジマユ化したのか…
過去回想にて大学生のぬ〜べ〜の姿が描かれた話をみると・・・
なんとゲジマユになってる!!
ということは、高校時代〜大学時代にかけてゲジマユ化していったと
いうことでしょうか。
地獄先生ぬ〜べ〜全エピソードを洗ってみても、不思議と
高校時代のぬ〜べ〜の過去話は出てこないので、
これは高校時代になんらかのドラマがあって、現在のあのまゆげに
なってしまったと想像すると面白いかもしれないです。
ぬ〜べ〜の初体験の相手が実は妖怪で、その妖力によって・・・
とか。
まるちゃん!
玉藻の"たま"という部分のみから発想されたぬ〜べ〜渾身のギャグです。
玉藻のノーリアクションにぬ〜べ〜は怒りますが、単純に『ちびまる子ちゃん』を
知らなかっただけなのでは?
ブキミちゃんのモデル
OVA化されるほど人気の高かったブキミちゃんのエピソードに登場する
ブキミちゃんのモデルは、当時のT嶋編集長なのだそうです。
T嶋氏といえば、アラレちゃんの「Dr.マシリト」のモデルとして
有名な人ですが、他の漫画作品でも彼をモデルにしたキャラは多数おり、
ブキミちゃんもその一人ということになります。
それにしても、彼をモデルにしたキャラは、なんというか嫌なキャラばかり。
桃鉄のキングボンビーはT嶋氏の性格がモデルなのだとか。
本当に嫌なヤツじゃないですか!
このブキミちゃん、話を聞いた人の夢の中にあらわれて無理難題を出して
それを達成できなかったら命を奪うという恐ろしいキャラで、
まさかこの話を描いた数年後に、T嶋氏からにこやかに打ち切り宣告を
喰らうことになるなんて当時は夢にも思わなかったでしょうね
真倉先生と岡野先生・・・。
こんな結末もアリなのか…パラレルワールドのぬ〜べ〜
137話「次元妖怪・まくらがえし」のエピソードは
パラレルワールドのお話です。
妖怪・まくらがえしによって15年後の別次元へ魂を飛ばされた郷子。
15年後のその世界で郷子が目にしたぬ〜べ〜の姿は信じがたいものでした。
この世界でのぬ〜べ〜は、なんと全身麻痺状態に。
どうやら郷子たちが卒業したあとに強力な悪霊と戦って
除霊に失敗したようです。
ゆきめも山から戻らずに、リツコ先生がぬ〜べ〜の世話をしている
様が描かれています。
リツコ先生はこの際、「私はこれで少し幸せなの…」という
言葉を漏らしていますが、なんかこれが切ないです。
ぬ〜べ〜がメインヒロインのゆきめとくっつかずに、
リツコ先生と一緒になる未来があったとして、
それがこんな悲しい未来だなんて。
結局、このエピソードは全身麻痺のぬ〜べ〜が郷子に憑いていた
まくらがえしを除霊して、郷子はもとの世界に戻れたのですが、
ぬ〜べ〜が全身麻痺状態になっている世界がなかったことに
なるわけではありません。
そこはたくさんある未来のうちのひとつ。
その世界のぬ〜べ〜は、リツコ先生に支えられながらも苦しく生きる
ことになるのでしょう。
でも、リツコ先生が言っていた「これで少し幸せ」という言葉を
信じれば、その世界のぬ〜べ〜たちにも救いはあるはずです。
このエピソードは本当に怖いお話です。
恐ろしい霊が出てくるとかグロい場面があるとか、そういう
表面的に恐ろしいのではなく、もっと根源に訴えかけてくるような
恐ろしさがあります。
それでいて、一件落着エンドだけれども少し切なく尾を引く読後感といい、
全ぬ〜べ〜エピソードの中でもかなり良く出来たエピソードといえるでしょう。
ちなみに、このエピソードはアニメ版最終回に使われました。
愛おぼえていますか
人魚の速魚が歌っているこのシーンは『超時空要塞マクロス』の
リン・ミンメイを意識して描かれているそうです。
速魚が歌っている詩も、マクロス劇中でミンメイが歌う「愛おぼえていますか」を
意識して真倉先生が作詞したものです。
速魚はアニメには登場していませんが、アニメで楽曲付きで
この場面を観たかったなぁ。
カラーがもらえたから巨乳を出した。それだけだ。
153話「ぬ〜べ〜・過去を知る男」は、ぬ〜べ〜の父親・無限界 時空が
初登場する重要な回です。
カラーページがもらえた回でもありました。
そのカラーページの冒頭がこちらの場面となります。
もちろん、話の本筋に一切関係ナシ!
「序盤のお色気シーンに何か意味があったのか?」という問いに、
両先生は紳士的に答えます。
(真倉)「意味なんか無いよ。カラーがもらえたから巨乳を出した。そんだけ」
(岡野)「どうせ巨乳マンガだから。開き直ってましたよね」
言ってることは下品だけど、なんか立派に聞こえるすごい!
菊池静と木下あゆみ、どこで差がついたのか…
菊池静と木下あゆみは、ぬ〜べ〜クラスの女生徒ですが
どちらもレギュラーキャラではなく、ほとんどモブキャラに近い
ポジションでした。
菊池静は、本当にザ・モブキャラという感じで、かなり初期から登場している
ものの、物語の本筋に絡んで来ることはほとんどないキャラです。
木下あゆみは、金田主演回に初登場した病弱っ子で、長期入院しているために
ぬ〜べ〜から教わった陽神の術を使って、霊体で学校へ通っているという
特殊なキャラとなります。
キャラは立っていますが、この回ではどちらかというと金田を引き立てる
ような役割を果たし、その後しばらくは再登場がなかったので
使い捨て的なキャラかと思われました。
そんなメインに入り込めない二人がそれぞれ主演を張った回があります。
まずは、木下あゆみ主演回。
161話「陽神七変化・あゆみちゃん大冒険」の巻です。
この話は、あゆみが陽神の術を使って危機に陥った広たちを助ける
というもので、まるで変身ヒロインのように陽神の術を用いる様が
印象的でした。
読者アンケートの人気もやたらと高く、あゆみ主演回は大成功を
おさめたと言って良いでしょう。
それに対して、菊池静主演回。
180話「告げ口妖怪・三尸」の巻です。
この話は、人一倍正義感が強くクラスメイトの不正を見逃さずに
逐一先生に告げ口をする癖のあった静が、告げ口をする妖怪に
取り憑かれて困り果てるという話で、これが先に紹介したあゆみ回と
くらべて絶望的に不人気でした。
まぁ、そりゃ静のこの性格ではねぇ・・・。
初期からモブキャラとして存在感をかもしつつ、いざ主演に挑んだ静と
モブとしての実績はあまり無しにぶっつけ的に主演に挑んだあゆみ。
この二人の人気、どこで差がついたのか・・・。
って、まぁ言うまでもなくエピソードの内容でしょうね。
そういう意味だとエピソードに恵まれなかった静が哀れです。
ちなみに、二人の主演回はお互いこれっきりとなります。
生徒キャラばかりが『ぬ〜べ〜』じゃない!教師キャラ特集
『ぬ〜べ〜』のエピソードは、基本的に生徒たちが主体となって
物語が動き、ぬ〜べ〜ら教師は生徒たちを正しい方向へ導くような
役割を果たす場合が多いです。
なので、必然的に生徒キャラばかりが目立つことになりますが、
教師キャラだって、物語のなかで輝く場面はあります。
本章では、生徒たちに食われ気味ながらも
キャラとして個性を放つ教師キャラに注目してみます。
まずはいきなり濃いのキタ!
1組担任の大月先生です。ぬ〜べ〜とは対極的な心霊完全否定派で
科学至上主義。登場の度にぬ〜べ〜と反目しあうことになります。
とはいえ、この先生の生徒想いっぷりはぬ〜べ〜に勝るとも劣りません。
生徒が悪霊にとらわれている場面においては、悪霊の存在は否定しつつも
生徒の危機を救おうと必死で立ち回りましたし、
霊の気持ちをぬ〜べ〜よりも理解していた場面もありました。
(当然、霊の存在は否定してましたが)
この人のモデルは、もちろんプラズマ理論で有名な某教授でしょう。
続いて、やっぱり濃いのキタ!
4組担任の石川先生です。
濃いヒゲ・体毛、ジャージのポケットに大量に入ったエロい店のチラシと
見た目は最悪なこの石川先生。
でも、たばこを盗ってしまったが正直に名乗り出た克也に対する態度をみる
限りは、やっぱりこの人も立派な教師です。
(でも、その後ぬ〜べ〜と一緒に克也に酒をすすめてましたが…)
なぜかぬ〜べ〜と仲が良いです。エロつながりか?
そして、こう続けてみるとマドンナ教師というのがよくわかります。
2組担任の高橋律子先生です。
初期はただのお色気・悲鳴担当でしかなかったのですが、
心霊が苦手にもかかわらず、妖怪から命をかけて生徒を守ろうとする様が
読者の感動を呼び、人気教師キャラへと押し上げました。
画像のように、ぬ〜べ〜ではなくリツコ先生が霊を優しさで包んで
除霊することもありました。
(美樹いわく「おっぱい除霊」)
続いて、1年生の担任教師である黒井まみ先生です。
見た目は子ども!実年齢は28歳!で、なんとぬ〜べ〜よりも年上です。
魔女にあこがれていて、常に魔女風の格好をしています。
授業中に呪いの儀式をしたりと、よく保護者から苦情が来ないなぁと感心します。
まみ先生はほとんどギャグ担当なので、教師っぷりが伺えるシーンは
皆無なのですが、彼女のクラスの生徒たちはとても楽しそうに授業を受けています。
1年生だったらこのくらい面白い先生が担任の方が良いのかもしれませんね。
一応、教師キャラとして童守小の校長も紹介しときます。
この校長の特筆ポイントは何と言っても、ぬ〜べ〜の霊能力を認めており、
度々依頼人を連れてくるところにあります。
普通、教師物語なんかでは校長などの偉いポジションにいるキャラは
主人公教師のやってることを認めたがらない場合が多いですが、
この校長はむしろ自らぬ〜べ〜に依頼人を連れてきています。
それも学校内の生徒だけにこだわらず、あらゆるところから連れてくるのです。
そこからは、学校の内外を問わず霊に憑かれて困っている児童のために
ぬ〜べ〜を童守小にとどめているように感じられます。
最終回、ぬ〜べ〜が九州に転任を願い出る際に転任を許可したときには
ぬ〜べ〜の力が童守町のみならず全国の子どもたちのために必要だという
考えがあったことでしょう。
最後はぬ〜べ〜の恩師・美奈子先生です。
ぬ〜べ〜が最も尊敬する先生ということで、「先生の先生」という
他の教師キャラとは一段上の高みにいる教師キャラとなります。
ちょいちょい挟まれる回想から、その聖母力というか女神力は
すさまじく、あのぬ〜べ〜が全幅の信頼を置いているんだから、
読者としても無条件に信頼してしまいます。
でも、そんな聖母で女神な面もみせつつ、鬼の手の中で大暴走する
ギャグ回もあり、そんな豪快さも美奈子先生の魅力です。
以上、教師キャラ特集でした。
男なら背中で語れ!後半増えた「背中オチ」
91話あたりから、最後のコマをぬ〜べ〜の背中で締める
「背中オチ」がちらほら見られ始めました。
このオチは、ちょっと考えさせられるような悲しい感じのお話で
よく用いられ、読者に物語の余韻を感じさせる効果をもたらします。
特に印象的にもちいられた背中オチ回として、
119話「女郎蜘蛛」↓
154話「パソコンは電気羊の夢を見るか!?」↓
などの背中オチが印象的です。
どちらも最終コマにセリフはなく、ぬ〜べ〜の背中のみが
何かを語っているような、そうでないような絶妙な感じで描かれています。
読者は各自、ぬ〜べ〜の背中になんらかのメッセージを感じ、
不思議な読後感に包まれることになります。
面白いのが、この背中オチ、ぬ〜べ〜以外の大人の男キャラでも
もちいられることがあった点です。
ぬ〜べ〜の好敵手・玉藻の背中オチ。
ぬ〜べ〜の生徒・秀一を救って感謝される玉藻。
「私は合理的に行動しただけですよ」と言い残して
去っていくその背中には、玉藻が人間に近づいている
というような予感が感じられます。
そして、ぬ〜べ〜の父親・無限界時空。
時空はもとは人々のために無償で奉仕する心優しい霊能者でしたが、
最愛の妻の死をきっかけに、金儲け主義の霊能者へ姿を変えました。
しかし、息子のぬ〜べ〜はかつての時空のような無償で人々を救う
霊能教師となっており、その二人が久しぶりに邂逅することになりました。
それぞれに相反する道を歩む二人。
去っていく父親を見つめる息子は何を想う…
というような、余韻の残るラストシーンでした。
と、まぁこんな感じで深みのある読後感が味わえる「背中オチ」。
「男は背中で語れ」と言いますが、まさにその通りのことが
大人の男たちの間で行われているのです。
と、ここらで後編へ続きます〜
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どうもこんばんわ、ジェットババアです。
細かすぎて伝わらない名場面『地獄先生ぬ〜べ〜』編の中編です。
今回の収録範囲は、打ち切りサバイバルの記事の中編に対応した範囲
となります。
では、どうぞ
妖狐キャラの人間時の姿をどうとらえるか
妖狐である玉藻は、普段は人間の姿をしています。
その人間時の姿は、「南雲明彦(なぐもあきひこ)」という
いき倒れの登山者の姿を借りているといいます。
つまりは、玉藻が作品内でよく見せている姿は、実は玉藻本人の
外見ではなく、まったく別人の外見なのです。
戦闘があったときなどにたまに見せる、狐の姿が玉藻の本来の姿なわけです。
読者としては、「この見た目」「この言動」と一致して初めて「玉藻」という
キャラを認識しているわけですが、「人間時の玉藻の外見はあくまで借り物」
という点を意識すると、玉藻というキャラをどうとらえたら良いか
混乱してしまいます。
他作品の妖狐キャラを見てみても、
南野秀一に化けている『幽遊白書』の「蔵馬」や、
山吹乙女の姿をしている『ぬらりひょんの孫』の「羽衣狐」など
妖狐キャラはすべからく借り物の人間バージョンの姿を持っているのです。
必然的に作品内でよく目にする人間バージョンが借り物の
見た目であるという点は違和感がありますが、
これは人間に化ける妖狐キャラの宿命と割り切って、
素直に借り物の人間の姿も、本来の狐の姿もすべて含めて
そのキャラなんだということでとらえていただければ良いかと思います。
ぬ〜べ〜のまゆげがゲジマユ化したのはいつ?
ぬ〜べ〜といえば、ゲジゲジのまゆげが見た目の特徴としてありますが、
実は過去回想において、小・中学生時代のぬ〜べ〜は普通のまゆげなのです。
ごらんのとおり!
では、どのタイミングでぬ〜べ〜のまゆげがゲジマユ化したのか…
過去回想にて大学生のぬ〜べ〜の姿が描かれた話をみると・・・
なんとゲジマユになってる!!
ということは、高校時代〜大学時代にかけてゲジマユ化していったと
いうことでしょうか。
地獄先生ぬ〜べ〜全エピソードを洗ってみても、不思議と
高校時代のぬ〜べ〜の過去話は出てこないので、
これは高校時代になんらかのドラマがあって、現在のあのまゆげに
なってしまったと想像すると面白いかもしれないです。
ぬ〜べ〜の初体験の相手が実は妖怪で、その妖力によって・・・
とか。
まるちゃん!
玉藻の"たま"という部分のみから発想されたぬ〜べ〜渾身のギャグです。
玉藻のノーリアクションにぬ〜べ〜は怒りますが、単純に『ちびまる子ちゃん』を
知らなかっただけなのでは?
ブキミちゃんのモデル
OVA化されるほど人気の高かったブキミちゃんのエピソードに登場する
ブキミちゃんのモデルは、当時のT嶋編集長なのだそうです。
T嶋氏といえば、アラレちゃんの「Dr.マシリト」のモデルとして
有名な人ですが、他の漫画作品でも彼をモデルにしたキャラは多数おり、
ブキミちゃんもその一人ということになります。
それにしても、彼をモデルにしたキャラは、なんというか嫌なキャラばかり。
桃鉄のキングボンビーはT嶋氏の性格がモデルなのだとか。
本当に嫌なヤツじゃないですか!
このブキミちゃん、話を聞いた人の夢の中にあらわれて無理難題を出して
それを達成できなかったら命を奪うという恐ろしいキャラで、
まさかこの話を描いた数年後に、T嶋氏からにこやかに打ち切り宣告を
喰らうことになるなんて当時は夢にも思わなかったでしょうね
真倉先生と岡野先生・・・。
こんな結末もアリなのか…パラレルワールドのぬ〜べ〜
137話「次元妖怪・まくらがえし」のエピソードは
パラレルワールドのお話です。
妖怪・まくらがえしによって15年後の別次元へ魂を飛ばされた郷子。
15年後のその世界で郷子が目にしたぬ〜べ〜の姿は信じがたいものでした。
この世界でのぬ〜べ〜は、なんと全身麻痺状態に。
どうやら郷子たちが卒業したあとに強力な悪霊と戦って
除霊に失敗したようです。
ゆきめも山から戻らずに、リツコ先生がぬ〜べ〜の世話をしている
様が描かれています。
リツコ先生はこの際、「私はこれで少し幸せなの…」という
言葉を漏らしていますが、なんかこれが切ないです。
ぬ〜べ〜がメインヒロインのゆきめとくっつかずに、
リツコ先生と一緒になる未来があったとして、
それがこんな悲しい未来だなんて。
結局、このエピソードは全身麻痺のぬ〜べ〜が郷子に憑いていた
まくらがえしを除霊して、郷子はもとの世界に戻れたのですが、
ぬ〜べ〜が全身麻痺状態になっている世界がなかったことに
なるわけではありません。
そこはたくさんある未来のうちのひとつ。
その世界のぬ〜べ〜は、リツコ先生に支えられながらも苦しく生きる
ことになるのでしょう。
でも、リツコ先生が言っていた「これで少し幸せ」という言葉を
信じれば、その世界のぬ〜べ〜たちにも救いはあるはずです。
このエピソードは本当に怖いお話です。
恐ろしい霊が出てくるとかグロい場面があるとか、そういう
表面的に恐ろしいのではなく、もっと根源に訴えかけてくるような
恐ろしさがあります。
それでいて、一件落着エンドだけれども少し切なく尾を引く読後感といい、
全ぬ〜べ〜エピソードの中でもかなり良く出来たエピソードといえるでしょう。
ちなみに、このエピソードはアニメ版最終回に使われました。
愛おぼえていますか
人魚の速魚が歌っているこのシーンは『超時空要塞マクロス』の
リン・ミンメイを意識して描かれているそうです。
速魚が歌っている詩も、マクロス劇中でミンメイが歌う「愛おぼえていますか」を
意識して真倉先生が作詞したものです。
速魚はアニメには登場していませんが、アニメで楽曲付きで
この場面を観たかったなぁ。
カラーがもらえたから巨乳を出した。それだけだ。
153話「ぬ〜べ〜・過去を知る男」は、ぬ〜べ〜の父親・無限界 時空が
初登場する重要な回です。
カラーページがもらえた回でもありました。
そのカラーページの冒頭がこちらの場面となります。
もちろん、話の本筋に一切関係ナシ!
「序盤のお色気シーンに何か意味があったのか?」という問いに、
両先生は紳士的に答えます。
(真倉)「意味なんか無いよ。カラーがもらえたから巨乳を出した。そんだけ」
(岡野)「どうせ巨乳マンガだから。開き直ってましたよね」
言ってることは下品だけど、なんか立派に聞こえるすごい!
菊池静と木下あゆみ、どこで差がついたのか…
菊池静と木下あゆみは、ぬ〜べ〜クラスの女生徒ですが
どちらもレギュラーキャラではなく、ほとんどモブキャラに近い
ポジションでした。
菊池静は、本当にザ・モブキャラという感じで、かなり初期から登場している
ものの、物語の本筋に絡んで来ることはほとんどないキャラです。
木下あゆみは、金田主演回に初登場した病弱っ子で、長期入院しているために
ぬ〜べ〜から教わった陽神の術を使って、霊体で学校へ通っているという
特殊なキャラとなります。
キャラは立っていますが、この回ではどちらかというと金田を引き立てる
ような役割を果たし、その後しばらくは再登場がなかったので
使い捨て的なキャラかと思われました。
そんなメインに入り込めない二人がそれぞれ主演を張った回があります。
まずは、木下あゆみ主演回。
161話「陽神七変化・あゆみちゃん大冒険」の巻です。
この話は、あゆみが陽神の術を使って危機に陥った広たちを助ける
というもので、まるで変身ヒロインのように陽神の術を用いる様が
印象的でした。
読者アンケートの人気もやたらと高く、あゆみ主演回は大成功を
おさめたと言って良いでしょう。
それに対して、菊池静主演回。
180話「告げ口妖怪・三尸」の巻です。
この話は、人一倍正義感が強くクラスメイトの不正を見逃さずに
逐一先生に告げ口をする癖のあった静が、告げ口をする妖怪に
取り憑かれて困り果てるという話で、これが先に紹介したあゆみ回と
くらべて絶望的に不人気でした。
まぁ、そりゃ静のこの性格ではねぇ・・・。
初期からモブキャラとして存在感をかもしつつ、いざ主演に挑んだ静と
モブとしての実績はあまり無しにぶっつけ的に主演に挑んだあゆみ。
この二人の人気、どこで差がついたのか・・・。
って、まぁ言うまでもなくエピソードの内容でしょうね。
そういう意味だとエピソードに恵まれなかった静が哀れです。
ちなみに、二人の主演回はお互いこれっきりとなります。
生徒キャラばかりが『ぬ〜べ〜』じゃない!教師キャラ特集
『ぬ〜べ〜』のエピソードは、基本的に生徒たちが主体となって
物語が動き、ぬ〜べ〜ら教師は生徒たちを正しい方向へ導くような
役割を果たす場合が多いです。
なので、必然的に生徒キャラばかりが目立つことになりますが、
教師キャラだって、物語のなかで輝く場面はあります。
本章では、生徒たちに食われ気味ながらも
キャラとして個性を放つ教師キャラに注目してみます。
まずはいきなり濃いのキタ!
1組担任の大月先生です。ぬ〜べ〜とは対極的な心霊完全否定派で
科学至上主義。登場の度にぬ〜べ〜と反目しあうことになります。
とはいえ、この先生の生徒想いっぷりはぬ〜べ〜に勝るとも劣りません。
生徒が悪霊にとらわれている場面においては、悪霊の存在は否定しつつも
生徒の危機を救おうと必死で立ち回りましたし、
霊の気持ちをぬ〜べ〜よりも理解していた場面もありました。
(当然、霊の存在は否定してましたが)
この人のモデルは、もちろんプラズマ理論で有名な某教授でしょう。
続いて、やっぱり濃いのキタ!
4組担任の石川先生です。
濃いヒゲ・体毛、ジャージのポケットに大量に入ったエロい店のチラシと
見た目は最悪なこの石川先生。
でも、たばこを盗ってしまったが正直に名乗り出た克也に対する態度をみる
限りは、やっぱりこの人も立派な教師です。
(でも、その後ぬ〜べ〜と一緒に克也に酒をすすめてましたが…)
なぜかぬ〜べ〜と仲が良いです。エロつながりか?
そして、こう続けてみるとマドンナ教師というのがよくわかります。
2組担任の高橋律子先生です。
初期はただのお色気・悲鳴担当でしかなかったのですが、
心霊が苦手にもかかわらず、妖怪から命をかけて生徒を守ろうとする様が
読者の感動を呼び、人気教師キャラへと押し上げました。
画像のように、ぬ〜べ〜ではなくリツコ先生が霊を優しさで包んで
除霊することもありました。
(美樹いわく「おっぱい除霊」)
続いて、1年生の担任教師である黒井まみ先生です。
見た目は子ども!実年齢は28歳!で、なんとぬ〜べ〜よりも年上です。
魔女にあこがれていて、常に魔女風の格好をしています。
授業中に呪いの儀式をしたりと、よく保護者から苦情が来ないなぁと感心します。
まみ先生はほとんどギャグ担当なので、教師っぷりが伺えるシーンは
皆無なのですが、彼女のクラスの生徒たちはとても楽しそうに授業を受けています。
1年生だったらこのくらい面白い先生が担任の方が良いのかもしれませんね。
一応、教師キャラとして童守小の校長も紹介しときます。
この校長の特筆ポイントは何と言っても、ぬ〜べ〜の霊能力を認めており、
度々依頼人を連れてくるところにあります。
普通、教師物語なんかでは校長などの偉いポジションにいるキャラは
主人公教師のやってることを認めたがらない場合が多いですが、
この校長はむしろ自らぬ〜べ〜に依頼人を連れてきています。
それも学校内の生徒だけにこだわらず、あらゆるところから連れてくるのです。
そこからは、学校の内外を問わず霊に憑かれて困っている児童のために
ぬ〜べ〜を童守小にとどめているように感じられます。
最終回、ぬ〜べ〜が九州に転任を願い出る際に転任を許可したときには
ぬ〜べ〜の力が童守町のみならず全国の子どもたちのために必要だという
考えがあったことでしょう。
最後はぬ〜べ〜の恩師・美奈子先生です。
ぬ〜べ〜が最も尊敬する先生ということで、「先生の先生」という
他の教師キャラとは一段上の高みにいる教師キャラとなります。
ちょいちょい挟まれる回想から、その聖母力というか女神力は
すさまじく、あのぬ〜べ〜が全幅の信頼を置いているんだから、
読者としても無条件に信頼してしまいます。
でも、そんな聖母で女神な面もみせつつ、鬼の手の中で大暴走する
ギャグ回もあり、そんな豪快さも美奈子先生の魅力です。
以上、教師キャラ特集でした。
男なら背中で語れ!後半増えた「背中オチ」
91話あたりから、最後のコマをぬ〜べ〜の背中で締める
「背中オチ」がちらほら見られ始めました。
このオチは、ちょっと考えさせられるような悲しい感じのお話で
よく用いられ、読者に物語の余韻を感じさせる効果をもたらします。
特に印象的にもちいられた背中オチ回として、
119話「女郎蜘蛛」↓
154話「パソコンは電気羊の夢を見るか!?」↓
などの背中オチが印象的です。
どちらも最終コマにセリフはなく、ぬ〜べ〜の背中のみが
何かを語っているような、そうでないような絶妙な感じで描かれています。
読者は各自、ぬ〜べ〜の背中になんらかのメッセージを感じ、
不思議な読後感に包まれることになります。
面白いのが、この背中オチ、ぬ〜べ〜以外の大人の男キャラでも
もちいられることがあった点です。
ぬ〜べ〜の好敵手・玉藻の背中オチ。
ぬ〜べ〜の生徒・秀一を救って感謝される玉藻。
「私は合理的に行動しただけですよ」と言い残して
去っていくその背中には、玉藻が人間に近づいている
というような予感が感じられます。
そして、ぬ〜べ〜の父親・無限界時空。
時空はもとは人々のために無償で奉仕する心優しい霊能者でしたが、
最愛の妻の死をきっかけに、金儲け主義の霊能者へ姿を変えました。
しかし、息子のぬ〜べ〜はかつての時空のような無償で人々を救う
霊能教師となっており、その二人が久しぶりに邂逅することになりました。
それぞれに相反する道を歩む二人。
去っていく父親を見つめる息子は何を想う…
というような、余韻の残るラストシーンでした。
と、まぁこんな感じで深みのある読後感が味わえる「背中オチ」。
「男は背中で語れ」と言いますが、まさにその通りのことが
大人の男たちの間で行われているのです。
と、ここらで後編へ続きます〜
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